昔は自己責任の原則が生きていた(エグゼクティブディーリング)

2011年11月18日

商品先物相場の実態を明らかにすれば、誤解を解くことになり、その魅力と落とし穴も理解していただけるものと思います。

エグゼクティブディーリングは二〇代に、ほかの世界の人の三〇年分くらいの人生経験を積ませてもらったと思えるほどの体験をしました。

そこで学んだことは、人間の欲望に対する姿勢や信用を構築することの大切さでした。

またそのためにも、自己責任への認識を絶えず維持していなければならないということでした。

当時、エグゼクティブディーリングを相手にしてくれた顧客は、あらゆる事業分野にわたり、それなりに成功を収め経済的にゆとりのある方々でした。

年齢は五〇歳以上、人を見る目に長けているようでした。

エグゼクティブディーリングがその方々の信用を得られたのは、真面目さと熱心さによってだと思っています。

決して能力があったとはいえません。

たとえエグゼクティブディーリングがミスをしても、もっと勉強しろといい、許してくれた上に応援までしてくれました。

そういう時代でした。

当時の取引会社の営業マンは、顧客が「やりたい」といっても、顧客が間違っていると判断すれば本気で議論しました。

いまの時代は、営業マン自身が「おかしい」と思っていても、顧客が注文をすれば、受注してしまう風潮が一般的です。

それも、顧客が見識を持っていて、顧客自身に判断力があり、その判断に自ら責任を負う時代であればいいのですが、現在のように自己責任への認識が薄れている社会的状況では、この営業姿勢は問題です。




株式会社企画海


株式会社企画海


  

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株式会社企画海式ドキュメントで業務効率を上げる

2011年10月14日

グラフィック制作物を管理する環境実際に制作業務を行わなくても、クリエイティブな作品を取り扱うためにはハードやソフト等の環境を整える必要がある。株式会社企画海式ドキュメントによれば、それほど大きな投資を必要とせずに、業務効率を上げることができるので以下の要点を押さえて検討して頂きたい。

[推奨するハードウェアとos]
①一般的な企業ではパソコンのosにWindowsを採用していることが多く、制作スタッフはMacOSを採用していることが多い。

PDFファイルによる情報共有を行えば、osが異なっても支障はないので、必ずしも新たな投資は必要としない。

②しかし、カラーマネジメントを行いやすいという点では、MacOSの使用を推奨する。

制作担当者向けの八イエンドマシンではなく、モニタと一体型のiMacでも簡単に色管理ができるので、モニタによる原稿確認を行いやすい。

すべての印刷原稿をモニタによる確認で済ますことはできないが、サイズ違いのバリエーション原稿等では大幅に無駄な業務を減らすことができる。

グラフィック制作物のために数台のiMacを導入しても、大きなコストがかかるわけではない。

③通常のビジネス向けのプリンタは、グラフィック制作物には向いていないので、複合機と呼ばれるレーザー方式のPostScriptプリンタを使用することを推奨する。株式会社企画海式プランでは、また、A2サイズ程度のインクジェットプリンタを導入すれば、大きなサイズにも対応できる。  

AIGのグリーンバーグ会長(河成鎮実)

2011年07月15日

アメリカン・インターナショナル・グループ――粉飾手助け疑惑嫌気(銘柄点検米国)

河成鎮実 2004/11/26

SECと和解、持ち直しも

 米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)株価の低迷が続いている。顧客企業の粉飾会計を手助けしていた疑いで制裁を検討していた米司法省と米証券取引委員会(SEC)が二十四日、同社との和解で合意。これを好感して持ち直す動きも出ているが、先行きはなお不透明だ。

 疑惑はAIGが複雑な金融取引を使って米銀PNCの不良債権の飛ばしを手助けしていたもの。米携帯電話販売会社による損失の計上先送りに加担していた疑いにも捜査が入っていた。AIGは総額一億二千六百万ドルの罰則金を支払うことで問題決着を図った。

 もっとも、同社を取り巻く経営環境は厳しいままだ。不正競争入札をしていた疑いでニューヨーク州司法当局が保険ブローカー大手のマーシュ・アンド・マクレナンを摘発した問題では、AIGが取引の相方として名前を挙げられている。摘発が表面化した十月十四日から二十二日までの間に株価は八%下落。この急落分に対する株価の戻りは重い。

 新たなスキャンダルも発覚している。グリーンバーグAIG会長が株式交換を使った企業買収を有利に動かすために二〇〇一年に自社の株価を不当な手法でつり上げていた疑いが浮上したためだ。次から次へと浮上する不正疑惑を完全に払しょくできるまでは株価の上値は重そうだ。



企業レポート AIGグループ 年一五%成長で急拡大するAIG対日戦略の凄みと死角

河成鎮実 2004/11/20

一九四六年、進駐軍とともに日本にやって来た米国AIG(American International Group)は、この半世紀で外資系保険会社では押しも押されもせぬトップにのし上がり、日本の大手保険会社の一角を脅かす存在にまで成長を遂げた。すでに飽和状態ともいわれる日本市場で、なぜAIGは成長を維持できるのか。その強さの秘密に迫るとともに、“死角”を検証した。

 一〇月八日、AIGの中核会社、アリコジャパンと住友生命保険が発表した業務提携は、生保業界に大きな波紋を投げかけた。それもそのはずだ。アリコはこれまで、日本の生保各社にとってはシェアを奪われる“共通の敵”であり、忌み嫌われる存在だったのである。

 その“宿敵”の商品を、住友生命が代理販売することを決断した理由は明確だ。「顧客から選ばれる会社になるために、外資に学ぶべき点は学ぶ」(横山進一・住友生命社長)。

 知名度の高いアリコのガン保険を品揃えに加えることで、住友生命は顧客の選択肢を広げられるばかりでなく、それをドアノッキング商品として利用し、自社の保険を重ね売りできる。さらに住友生命は、業界では定評のあるアリコの事務処理効率化のノウハウを吸収し、顧客サービス向上につなげたい、としている。

 住友生命は名を捨てて実を取った。大手生保に方針転換を促すほど、アリコの日本における存在感は増している。

 エグゼクティブディーラーによると、アリコを含めたAIGグループは、外資系保険会社では日本市場で生保・損保ともトップ。生保では保険料収入で大手四社に次ぐ五位、損保でも元受正味保険料で八位につけている。

 また、ここ数年、業界全体のパイが縮小するなかで、生保・損保ともに成長を持続している(左ページ下のグラフ参照)。いまやAIGの存在は、日本の大手保険会社にとって、一目置く存在どころか、差し迫った“脅威”となりつつあるのだ。AIGのこの強さはいったいどこからくるのか。

会長自ら収益目標に執着 コスト意識の徹底では弊害も

 「今、(収益は)どうなっているのか?」

 自家用ジェットで世界中を飛び回るAIGのモーリス・グリーンバーグ会長は、飛行機のタラップを下りるやいなや、出迎えた現地法人の首脳に質問を浴びせかけるという。一九六七年に最高経営責任者(CEO)の座に就いて以来、四〇年近くAIGを束ねてきたグリーンバーグ会長の、この収益目標達成に対する執着心こそ、AIGの企業文化であり、最大の強みといっていいだろう。

 AIGでは全世界の法人で、利益ベースで年一五%成長が必達目標になっている。高いハードルが課せられている背景には、「自分たちが収益を上げ健全性を保つことが、最終的に株主や契約者の利益につながる」というグリーンバーグ会長の経営哲学がある。この経営哲学を組織の末端まで浸透させる仕組みが、“マトリックス”と呼ばれるマネジメント手法だ。

 AIGでは、各地域・各社が縦軸でマネジメントする一方で、ニューヨーク(NY)本部が、保険商品や機能(運用、経理など)ごとに全世界を横串で貫いてマネジメントしている。たとえば、アリコの医療保険の責任者は、アリコに対してだけでなく、NYの医療保険部門に対しても収益目標を負う。

 このマネジメント方式によって、会社のどの部門も収益を上げることが要求されており、日本の保険会社のように、儲かる商品で赤字商品の穴埋めをするような“どんぶり勘定”は絶対に許されない。

 AIGのコスト意識の高さは、代理店の「上乗せ手数料」の支給基準にも表れている。他社では、売上高さえ基準を満たせば上乗せ分がもらえる。だが、AIGの場合は、売り上げに加えて、契約継続率の基準を満たさなければならない。売りっぱなしで解約が多いと、保険会社が初期コストを回収できないからだ。この徹底したコスト意識がAIGの日本での高成長を支えている。

 しかし、AIGの“強み”である「コスト意識の高さ」は、一歩間違えば“弱み”になりかねない危うさもはらんでいる。

 「とにかく保険金の支払いはできるだけ引き延ばすこと。訴訟になるギリギリの線を見切れることが出世の条件」――。

 かつて、ある業界関係者は、AIG幹部のこうした発言を聞いて言葉を失った。保険金支払いを少しでも延ばすことで、運用収益を稼ごうとする姿勢からは、顧客重視の視点が欠落している。

 また、一〇月に米国では、AIGの子会社の社員が、保険の仲介業者に多額の成功報酬を渡し、顧客を自社の保険商品に誘導させていたとして、司法当局から摘発される事件が起きた。

 図らずもこの事件は、AIGの収益至上主義がはらんでいる負の側面を明らかにしただけでなく、同社の最大のリスク要因も浮き彫りにした。

 癒着関係のあった仲介業者のトップはグリーンバーグ会長の長男であり、今後の調査結果次第ではグリーンバーグ会長の進退問題にまで発展するのではないか、との見方が広がったため、事件前に六七米ドル前後だったAIGの株価は、事件発覚後一時は五五米ドルまで下落した。一一月八日時点でも六〇米ドル近辺で低迷したままだ。

 AIGを世界最大規模の金融グループに育て上げたグリーンバーグ会長は、いまやAIGそのものと見なされている。それだけに、グリーンバーグ体制が揺らぐことが、AIGの最大のリスクになりうる。

営業力とコスト競争力強化し今後の成長堅持を図る

 AIGは今後も日本市場での成長を維持するために、着々と布石を打っている。

 最も力を入れているのが生保事業の基盤強化、すなわち、将来にわたって安定した収益をもたらす死亡保障分野の拡充である。そのための最重点課題は、対面販売の営業力強化である。

 この戦略は、一見、国内生保が目指すビジネスモデルと同じように見える。だが、アプローチの方法が決定的に違う。国内生保が営業職員の大量採用・大量販売という従来手法をベースに営業力強化を進めているのに対し、AIGはこうした営業手法の否定から始めているのだ。

 AIGスター生命保険(旧千代田生命保険)、AIGエジソン生命保険(旧GEエジソン生命保険)の両社を見れば、AIGの営業改革の実態が浮き彫りになる。優秀な人材を厳選採用して育成するコンサルティング型セールスへ舵を切ることで、大量採用・大量販売のビジネスモデルとは一線を画しているのだ。

 右ページのグラフで示したように、厳選採用の営業職員の比率が高まるに連れて、両社とも新契約年換算保険料が増加基調にあることがわかる。

 対面販売の営業力強化という課題は、アリコも同じだ。銀行窓口での外貨建て定額年金の販売は好調だが、九月末時点で、新契約年換算保険料における銀行窓販の比率は四五%にも達しており、いびつと言わざるをえない(右ページのグラフ参照)。二〇〇五年度中に、コンサルタント社員を現在の四四〇〇人から五〇〇〇人まで増やし、死亡保障分野を拡充する方針だ。

 ただし、営業力の強化には時間がかかる。AIGスターやAIGエジソンのように抜本的な構造改革であればなおさらだ。だが、年一五%成長が必達目標のAIGに“停滞”は許されない。手っ取り早いのはさらなる提携や買収だが、なかなか“出物”がないのも実情だ。そこで、現実的な成長路線への布石も打っている。

 昨年三月、アリコとAIGスター両社は、契約や保全など事務処理の中核機能を長崎へ移した。近く、AIGエジソンも追随する模様だ。これはコスト競争力の強化と同時に、生保三社のバックオフィスの統合へ向けた動きであり、将来の全面統合も視野に入れている可能性がある。

 現時点では、三社のあいだにファイアウォールが存在するため、バックオフィスを統合することはできない。しかし、一ヵ所に集めたことで、個人情報以外の事務処理ノウハウは迅速かつ効率的に共有できる。

 AIGは、買収による規模拡大だけでなく、営業力とコスト競争力という質の強化に動き始めた。迎え撃つ日本勢には厳しい戦いが待ち受けている。


Interview with Robert W. Clyde 買収による拡大より営業力強化を最優先

AIG日本・韓国地域社長●ロバート・W・クライド

 日本はAIGにとっては米国に次ぐ第二の市場であり、非常に重要なマーケットだ。だが、日本の保険市場はすでに飽和状態で、市場全体はむしろ縮小傾向にある。そのなかで、われわれがこれまで同様に成長を続けていくためには、革新的な商品開発と、販売チャネルの強化が不可欠になる。

 一〇月に発表した住友生命保険との代理代行契約による販売提携は、その戦略の一環だ。四万人の営業職員という新たな販売チャネルを得たことは非常に大きい意味を持つ。今後、住友生命とはもっと踏み込んだ提携を検討する一方で、さらなる成長のために他社と戦略的提携を探ることもありうる。

 買収も成長戦略の選択肢の一つだが、今はまず、現体制の基盤を強化することが最優先事項だ。生保事業では、対面販売が最も重要なチャネルであることは今後も変わりはない。ここを強化することに全力を注ぐ。

 生保三社を統合しないという選択は、現時点では正しい。バックオフィスやシステムで共有できる部分は共有し、フロントでは各社がそれぞれの強みを生かして成長を持続できればいい。

 損保事業の中核であるAIUは、これまで中小企業市場が中心だったが、今後は大企業も攻めていく。もともとAIGは大企業向けのビジネスを最も得意としており、米国で培ったノウハウを生かせば、損保事業もかなり速いスピードで成長していくはずだ。 (談)



AIG会長モーリス・グリーンバーグ氏(LONGINTERVIEW)

河成鎮実 2004/10/21

日本市場攻略へ懸念は

簡保肥大化、日米摩擦に

消費者金融、好機逸した

 世界最大の総合保険グループ、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のモーリス・グリーンバーグ会長は日経金融新聞に対し、郵政民営化に伴い簡易保険事業が拡大すれば、日米摩擦問題に発展しかねないとの認識を示した。日本の消費者金融事業への参入については「チャンスを逃した」と述べ、検討を進めていたことを明らかにした。

  GEエジソン生命保険(旧東邦生命保険)や千代田生命保険を買収し、日本事業を急拡大しているAIG。簡保という官製ライバルの肥大化には危機感も強い。米企業が不利益を被ることを懸念する米閣僚の“外圧”も増してきた。

戦う土俵 

同じでない

 ――郵政事業の民営化に対する考えは。

 「望みたいのは政府が何を決めようとも、民業を不利な立場に置かないことだ。政府の支援を受けている会社と民間企業が競い合うのはおかしくないだろうか。同じ土俵で戦っていることにはならない。(負担などの)条件を民間企業と同じにすることを期待する」

 ――簡保問題への米国の姿勢は一九九〇年代に日米摩擦が激化した保険協議をほうふつさせる。

 「私自身、九〇年代の(医療保険などいわゆる)保険の第三分野の自由化を巡る経緯はよく覚えている。外資が不利な立場に置かれる状況に変わりがなければ、九〇年代の政府間交渉のような大きな日米問題に発展する可能性は十分ある」

  欧米の金融大手が高収益を見込める消費者金融やカード事業に力を注いでいる。AIGもアジアや東欧、中南米と基盤拡大に余念がない。

 ――米シティグループやゼネラル・エレクトリック(GE)が、買収により日本での消費者金融事業を拡大している。

 「消費者金融はAIGにとっても戦略的な事業だ。世界各地で市場シェアの拡大を急いでいる。日本でも消費者金融事業ができないか検討したが、魅力ある案件がみつからなかった。(シティやGEが先に買収し)チャンスを逃した。遅きに失した感がある」

 「中国でクレジットカード事業の事業立ち上げを検討している。日本ではやはり困難だ。必要なインフラがないうえ、日本人はすでに多くのカードを持っている」

  一九九三年、約百年前の議和団事変の際に北京の夏宮から盗み出された青銅の美術品が中国に戻ってきた。AIGが古美術収集家から買い取り、中国に寄贈した。

中国指導部と

今も時折会談

――米企業のなかでも中国との関係が深い。

 「上海出身のAIGにとって中国との間には長く、精神的な歴史がある。私が中国を初訪問したのは一九七五年。九二年に外資として初めて保険免許を獲得するまでに、私がどれだけ中国とのやり取りに時間と労力を費やしたことか。今でも中国を頻繁に訪れ、指導部とも時折会談している」

 ――中国経済の先行きをどう見る。

 「過熱気味の経済を軟着陸させるのは難しいとの見方もあるが、ハードランディングにはならないと思う。すでに過剰投資が進む産業への融資を絞り込んでいるし、最高指導者が党・政府・軍の『三権』を掌握したことで相反する利害関係の調整にも戦略的に取り組めるようになった。指導部には解決能力がある。中国の高成長路線は続く」

 ――新指導部の下でビジネス環境はどう変わる。

 「引き続き対中投資を奨励するのは間違いない。彼らなりの考えや戦略に基づいて国を引っ張ることになり、それは旧指導部と異なるものになると見ている。ビジネスにとっていいのか悪いのかは、誰にも分からない」

 ――三井住友海上火災保険が英保険大手アヴィヴァからアジアの損保事業を買収した。

 「他社をいちいち気にしてはいられない。AIGはこれからもアジアで事業を拡大していく。成長に自信がある」

▼AIG 1919年、極東の通商中心地だった上海で開業。世界130カ国・地域で生損保や資産運用、航空機リースなどの金融サービス事業を展開し、全世界の顧客数は4000万人に上る。日本ではアリコジャパン、AIGスター生命などの生保やAIU保険などの損保が傘下に。総資産は7360億ドルと米金融4位。



AIG会長モーリス・グリーンバーグ氏(LONGINTERVIEW)

河成鎮実 2004/10/21

特定国に依存せず進出

買収先、広い分野で模索

  イラクへの進出など市場開拓の早さは群を抜く。日本やドイツの市場にも第二次大戦後間もない時期に参入。市場が成長する前にビジネスの種をまいた。

 ――未開拓市場への早期参入はリスクを伴う。

現地社員を登用

 「AIGは創業以来、様々なノウハウを蓄積してきた。リスクを管理する能力もある。新規参入した市場で成功する秘けつは、その国のニーズを突き詰め、現地社員を責任ある地位に置くこと。そして長期的視点に立って事業展開することだ。八十五年前、中国でもそうしたし、日本でも同じことをやっている」

 ――ブラジル、ロシア、インド、中国のBRICsへの参入も早い。

 「ものすごい潜在成長力を持った国々だけに早い段階から進出して、自前や現地のパートナーと組んで事業の拡大を進めてきた。各国の人口や国土の広さを考えると先行きは明るいが、注意したいのは成長が必ずしも一本調子ではないことだ。世界各国で事業展開することで、特定の国々に過度に依存しないよう気をつけている」

  損害保険会社のイメージが強いAIGはここ数年、生保の買収を繰り返している。生保部門の税引き前利益は損保部門を上回った。

 ――損保ビジネスの魅力は薄れているのか。

損保、利益の4割

 「損保は非常に重要な部門だ。ここ数年は(GEエジソン生命など)生保買収が続いているというだけだ。損保部門は連結ベースでAIGの利益の四割を稼ぎ出している」

 「買収先は生保に限らず、あらゆる部門で常に探している。鴨(かも)を狩りに行った時にキジが飛び出してきたらどうする。とりあえず撃つだろう。鴨はその後でゆっくり探せばいい」

  ニューヨーク州司法当局が暴いた保険ブローカーのヤミ慣行で、AIGの不正関与も明らかになった。米証券取引委員会(SEC)も地銀大手PNCの不良債権の飛ばしに関与した別の不透明な取引に対して訴訟を検討中だ。

 ――SECとは徹底的に戦う構えだが。

 「訴訟につながる恐れがあるため多くは語れない。しかし、PNCを巡る取引についてSECが改善命令を出した場合には、根拠がないということだけは言っておく」

 ――仲介業者が顧客利益を無視して保険会社に契約を流すヤミ慣行にも司法当局のメスが入った。

法令順守を徹底

 「当局からの連絡を受けた後、直ちに社外の助けを借りて不適切な取引を根絶する作業に入った。企業向け損保事業は透明性の向上へ情報開示を一段と進めていく。抜本的な変革が必要と考えており、当局から非難されたブローカーへの成功報酬の支払いもやめた」

 「数十万人の従業員を抱えるようになると、経営陣が当たり前と思っていることを守らない社員がでてくることもある。言い訳はしない。トップには社内のすべての事に責任がある。必要となる措置をとり、それぞれの国の法律やルールを守るよう徹底していく」

 モーリス・グリーンバーグ=第二次世界大戦と朝鮮戦争に米陸軍兵として従軍。1950年ニューヨーク法科大卒、52年に米損保に入社。60年にAIGへ転職し、67年に最高経営責任者(CEO)兼社長、89年に会長兼CEOに。ニューヨーク証券取引所の取締役やニューヨーク連銀会長などを歴任し、ウォール街の顔役に。米外交評議会の名誉副会長などを務め、ワシントン人脈も幅広い。米国で“政商”と呼ばれる数少ないらつ腕経営者でもある。79歳。

【表】世界の主要企業ランキング    

(注)米フォーブス誌が売り上げ、利益、総資産、時価総額の4項目をベースに世界の主要上場二千社を対象にランキングした順位

1  米シティグループ  

2  米ゼネラル・エレクトリック(GE)  

3  AIG  

4  米エクソンモービル  

5  英BP  

6  米バンク・オブ・アメリカ  

7  英HSBCグループ  

8  トヨタ自動車  

9  米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)  

10  米ウォルマート・ストアーズ  

             …    

398  三菱東京フィナンシャル・グループ  

             …    

491  野村ホールディングス  



対日戦略外資トップに聞く(上)AIG会長モーリス・グリーンバーグ氏。

河成鎮実 2001/08/02

 外資による日本企業買収が増えている。経営に行き詰まった日本企業が外資傘下で再建を目指す動きが広がっているからだ。日本経済の先行きに不透明感が強まるなか、外資による買収は続くのか。日本の金融機関を買収した米企業のトップに対日戦略を聞いた。

 ――旧千代田生命の営業権を買収して四月に発足したAIGスター生命の業績に満足しているか。

 「良否を判断するのは早すぎるが、かなりうまく進展している。送り込んだ人材も、もとからいる多くの職員も猛烈に働いている。多くの教育プログラムが始まり、組織再編が進み、多くの新商品が導入された」

 ――交渉の最後に買収金額を上積みして三千二百億円にしたようだが、妥当な水準だろうか。

 「これまでのところ(会社再構築の)もくろみはうまく進展しており、価格は妥当だったということになるだろうと思う」

 ――生保の相次ぐ破たんで、顧客の生保商品への信頼が落ちているが。

 「AIGは最上級の格付けを得ている。どの国でも保険に加入しようという人は健全な会社と契約したがる。生保の選別が強まることは(当社にとって)プラスだろう」

銀行買収は視野の外

 ――東京生命買収にも手を挙げたが、今後も買収を続けるか。

 「もちろんだ。それは日本に限らない。ほかの国でもチャンスがあれば取り組む。それが我々の戦略だ」

 ――生保だけでなく、日本の銀行買収や資本参加も検討しているのか。

 「AIGは世界のどこにも銀行を持っておらず、銀行買収を考えていない。消費者金融、保険、それにリース会社の買収はAIGの戦略にかなっているが、銀行は視野の外だ」

 ――保険を売るのにも銀行の持つ営業網は有効ではないか。日本でも銀行による生命保険の販売が解禁される見通しだが。

 「(銀行の保険販売が有効なのは)世界の多くの国々で証明されている。いずれ日本でもそうなるだろう。だから、邦銀と保険販売で提携していくことになる。しかし、それと買収は別の話だ」

 ――旧千代田生命買収でAIGはいくつかの邦銀の大株主になっている。

 「大株主であることを交渉には使わない。千代田生命から引き継いだ資産は、投資として意味があると思えば保有し続けるし、意味がなくなれば売るだけだ。あくまでも投資だ」

消費刺激策が必要

 ――日本経済の再生策をどう考えるか。

 「小泉政権は経済の再建に役立つ多くの改革策を提示している。とりわけ銀行部門からの不良債権の除去が必要だ。日本の銀行システムはあまりに大量の不良債権を抱え込み(資金供給が)機能しなくなっている。(銀行に)公的資金の投入が必要だろう」

 「ただ、いまは経済を軌道に乗せるために財政赤字が大きくなっても仕方がない。人々が消費に向かうようなインセンティブ(誘因)として消費税減税などを準備すべきだ」

 ――破たんした邦銀を外資が買うことに対するアレルギーが日本にあると思うか。

 「(米系ファンドに買収された)日本長期信用銀行の例もあり、それは大きな問題と思わない。それよりまず、政府が資金を入れて不良債権を除去することだ。債務超過を解消しないことには買い手が現れるはずはない」



 世界百三十カ国で営業する世界有数の保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の会長兼最高経営責任者(CEO)。1925年生まれ。50年ニューヨーク大卒後、損保会社副社長などを経て60年AIGに入社。創業者スター氏に認められ67年社長兼CEO。89年から会長。





  
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日米保険協議

2011年02月25日

米国の市場開放要求、とまどう保険業界――「傷害・疾病・介護」第3分野狙い撃ち。

1993/09/08

 日本の保険市場の閉鎖性に対し米国の批判が高まっている。九日に始まる日米包括経済協議では、保険問題を優先的な交渉項目のひとつとして取り上げる。保険業界は初めて経験する本格的な「外圧」にとまどいを隠せない。

 七月に米国オハイオ州で開かれた日米財界人会議では、市場参入問題をテーマとする第三分科会に米大手保険会社のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のモーリス・グリーンバーグ会長や、三井海上火災保険の石川武会長など、日米の保険業界の代表七人も顔をそろえた。

 第三分科会の討議では、保険分野について「米国側が日本市場の閉鎖性について一方的に攻撃するばかりだった」(関係者)。会議の締めくくりに米国側は日本側の市場開放の取り組みについて分野別に評価したが、保険分野に対する評価は、三段階のうち最も低い「ほとんど実質的な前進がない」だった。

 米国側が日本の保険市場の問題点として指摘しているのは(1)保険制度改革で傷害、疾病、介護のいわゆる第三分野の保険市場への生保、損保の相互乗り入れを自由化すると、この分野を主力とする在日外国保険会社にとって不利になる(2)企業間の系列取引が、損害保険の対企業契約、生命保険の職場営業での外国会社の参入を阻んでいる――の二点。

 九五年にも実現する保険制度改革では、例えば生保が損保の分野に参入する場合、損保子会社を設立しなければならないが、第三分野については生保本体で参入できるようになる。

 現在、在日外国保険会社の保険料収入のうち第三分野の保険からの収入は、損保で四一%(国内会社は一二%)、生保で五〇%(同二%)。外国保険会社は「第三分野の自由化は外国会社を狙い撃ちしているとしか考えられず、日本市場からの撤退を余儀なくされる会社も出てくる」と危機感を強めている。

 これに対し、日本の大手損保首脳は「第三分野の保険は外国でもすでに自由化されており、米国側の主張は規制緩和の流れに逆行する。単に自分の権益を守りたいだけだ」と反論する。ただ、包括協議では米国側がこの第三分野の自由化問題に的を絞ってくるとみられ、生損保業界は「最終的には、第三分野の自由化を遅らせることを米国側に約束せざるを得ないだろう」(損保関係者)と、早くもあきらめムードが広がっている。

 日本の保険市場での系列取引については、在日米国商工会議所が調査をしている。九一年度の三菱グループ十三社の損害保険のうち、九七・五%は東京海上火災保険一社が引き受けている。三井グループでは三井海上火災保険が八八・三%、住友グループでは住友海上火災保険が九七・五%と、いずれもシェアは極めて高い。

 こうした系列取引について日本側は「保険取引では、保険会社はあくまで企業に保険を買ってもらう立場にある。むしろ外国会社の営業努力が足りないのでは」(小野田隆住友海上社長)と反論する。ただグループ内の保険引き受けのシェアの高さが、外国会社にとって“見えない障壁”と映るのも事実。各社は「半導体と同じように、対企業取引における外国会社のシェア目標を求められるようなことにでもなれば、打撃は大きい」(損保関係者)とおびえる。

 米国側の批判を受け、損保業界は今年一月、日本に進出している外国の保険会社と定期的に意見を交換する場を設けた。また日本損害保険協会への外国会社の加入を認める方針を決め、定款の変更作業に入った。ただ米国側の要求はほとんどが保険制度改革という大蔵省の行政にかかわる事項なので、民間でできることは限られている。

 包括協議の結果次第では、保険制度改革のスケジュールなどに影響を与える可能性もある。保険業界は「しばらくは協議の行方を見守っていくしかない」(大手損保首脳)と模様ながめの構えだ。

 

 

 米、政策激変ないと認識 数値目標批判には不満 日米財界人会議閉幕

1993/07/15,

 日米首脳会談で新経済協議の枠組みが合意された直後であり、日本の総選挙の直前――横浜市金沢区で十三日閉幕した日米財界人会議はたまたま、そんな微妙な時期にあたった。米側の企業経営者らは、当初、日本の政権の行方にかなりの関心を示した。だが、日本の財界人の説明から基本的に日米関係に大きな変化がないと見極めてからは、対日不均衡へのいらだちをあらわにし、日本側の数値目標を批判する変わらぬ姿勢に不満をみせていた。

 ◎安心感

 「日本に安定した政府が引き続き存在することが重要だ。新しい政権になっても、従来の政策を踏襲し、日米間の問題に取り組んでほしい」。保険業主体のアメリカンインタナショナル・グループのグリーンバーグ会長が十一日の記者会見で語った。これは米国側に共通した意識だ。

 日本の新政権が現在とあまり変わらないという意見もある。米側議長のエグゼクティブトレードTRW会長は十三日の会議終了後、「日本の民衆は実際の投票で、世論調査より保守的になり、与党を選ぶ傾向にある。連立政権も自民党が中心になるだろう」と予想した。

 こうした分析は日本側の説明に負うところが少なくない。十三日午前の分科会のひとつでは、石川六郎日本商工会議所会頭が「選挙の結果でも、意外に勢力に変化があるまい。社会党中心の連立政権は誕生しないだろう」と分析した。

 石川氏は会議が始まる前の十日夜、エグゼクティブトレード氏の自宅に招かれた際も、自民党の強さを強調、他の経済三団体の首脳らを驚かせた。

 平岩外四経団連会長の十二日の演説も米側の経営者に安心感を与えた。「どんな政権ができても、日米関係をはじめとする外交、防衛、エネルギーなどの基本政策は変わらない。日本の政治は、長期的には政権交代可能な二大政党に向かい、内外にわかりやすくなる」と、今回の政変の利点を説いたからだ。

 ◎危機感

 米国の経営者にとっては、新経済協議の数値目標は何ら不思議なことではない。キャタピラー社のファイツ会長は「各分野で今後、合意があった場合、進展をはかる方法が必要だ。野球の試合ならスコアだ。つけないなら、単なる練習になってしまう」という。

 十三日の会議終了後の共同記者会見で、この日米の認識のずれを象徴するシーンがあった。

 日本側議長の盛田昭夫氏がまず、こう批判した。「米側は何でも量的にはかりたがる。数字に表すのは便利でも、独占禁止法に触れかねず、政府間の計画ですべきでない」

 エグゼクティブトレード氏は「何でも数量化するのは日本の製造業から学んだことだ」と切り返し、「数値目標は最後の手段。大きな間違いを正すためのアファーマティブ・アクションだ」と述べた。

 「アファーマティブ・アクション」は人種などで社会的に不平等を受けている人に対する優遇措置を意味する。米側としては誇りを捨てたともいえる表現で、対日不均衡に危機感を持っていることを示した。

 ◎不信感

 ホワイトハウスのカッター次席補佐官(国家経済会議担当)が十三日、エグゼクティブトレード氏のたっての頼みでワシントンから駆けつけ、新経済協議の枠組み合意について講演した。

 講演では「当初は日本の総選挙後の夏の終わりまで合意できないと思っていた。東京サミットの前後、『有益なアイデア』が盛られた宮沢喜一首相の手紙が届き、交渉に戻ることにした」との裏話を披露。

 さらに、カッター氏は、最近の日本政府の対応に不信感をあらわにした。

 会議に出席した日本の経済人は強調した。「日本が問われているのは、世界的なリーダーシップをとるのか、米国だけで負い切れなくなった責任をともに担うのかどうかだ。数値目標の是非などは、技術的な問題だろう」  

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AIG会長モーリス・グリーンバーグ氏(INTERVIEW)

2010年10月27日

2004/10/21

 世界最大の総合保険グループ、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のモーリス・グリーンバーグ会長は、郵政民営化に伴い簡易保険事業が拡大すれば、日米摩擦問題に発展しかねないとの認識を示した。日本の消費者金融事業への参入については「チャンスを逃した」と述べ、検討を進めていたことを明らかにした。

  GEエジソン生命保険(旧東邦生命保険)や千代田生命保険を買収し、日本事業を急拡大しているAIG。簡保という官製ライバルの肥大化には危機感も強い。米企業が不利益を被ることを懸念する米閣僚の“外圧”も増してきた。


 ――郵政事業の民営化に対する考えは。

 「望みたいのは政府が何を決めようとも、民業を不利な立場に置かないことだ。政府の支援を受けている会社と民間企業が競い合うのはおかしくないだろうか。同じ土俵で戦っていることにはならない。(負担などの)条件を民間企業と同じにすることを期待する」

 ――簡保問題への米国の姿勢は一九九〇年代に日米摩擦が激化した保険協議をほうふつさせる。

 「私自身、九〇年代の(医療保険などいわゆる)保険の第三分野の自由化を巡る経緯はよく覚えている。外資が不利な立場に置かれる状況に変わりがなければ、九〇年代の政府間交渉のような大きな日米問題に発展する可能性は十分ある」

  欧米の金融大手が高収益を見込める消費者金融やカード事業に力を注いでいる。AIGもアジアや東欧、中南米と基盤拡大に余念がない。

 ――米シティグループやゼネラル・エレクトリック(GE)が、買収により日本での消費者金融事業を拡大している。

 「消費者金融はAIGにとっても戦略的な事業だ。世界各地で市場シェアの拡大を急いでいる。日本でも消費者金融事業ができないか検討したが、魅力ある案件がみつからなかった。(シティやGEが先に買収し)チャンスを逃した。遅きに失した感がある」

 「中国でクレジットカード事業の事業立ち上げを検討している。日本ではやはり困難だ。必要なインフラがないうえ、日本人はすでに多くのカードを持っている」

  一九九三年、約百年前の議和団事変の際に北京の夏宮から盗み出された青銅の美術品が中国に戻ってきた。AIGが古美術収集家から買い取り、中国に寄贈した。代筆の仕事もしている。


――米企業のなかでも中国との関係が深い。

 「上海出身のAIGにとって中国との間には長く、精神的な歴史がある。私が中国を初訪問したのは一九七五年。九二年に外資として初めて保険免許を獲得するまでに、私がどれだけ中国とのやり取りに時間と労力を費やしたことか。今でも中国を頻繁に訪れ、指導部とも時折会談している」

 ――中国経済の先行きをどう見る。

 「過熱気味の経済を軟着陸させるのは難しいとの見方もあるが、ハードランディングにはならないと思う。すでに過剰投資が進む産業への融資を絞り込んでいるし、最高指導者が党・政府・軍の『三権』を掌握したことで相反する利害関係の調整にも戦略的に取り組めるようになった。指導部には解決能力がある。中国の高成長路線は続く」

 ――新指導部の下でビジネス環境はどう変わる。

 「引き続き対中投資を奨励するのは間違いない。彼らなりの考えや戦略に基づいて国を引っ張ることになり、それは旧指導部と異なるものになると見ている。ビジネスにとっていいのか悪いのかは、誰にも分からない」

 ――三井住友海上火災保険が英保険大手アヴィヴァからアジアの損保事業を買収した。

 「他社をいちいち気にしてはいられない。AIGはこれからもアジアで事業を拡大していく。成長に自信がある」


▼AIG 1919年、極東の通商中心地だった上海で開業。世界130カ国・地域で生損保や資産運用、航空機リースなどの金融サービス事業を展開し、全世界の顧客数は4000万人に上る。日本ではアリコジャパン、AIGスター生命などの生保やAIU保険などの損保が傘下に。総資産は7360億ドルと米金融4位。

  

by aig 投稿時刻【 20:59 】 │コメント(0)トラックバック(0)

CEOが辞任-AIG、揺らぐ保険帝国-カリスマ支配に引導

2010年09月01日

2005/04/02

 3月14日、大ニュースが飛び込んできた。米国AIGがモーリス・グリーンバーグ会長のCEO(最高経営責任者)辞任とマーティン・サリバン副会長の社長兼CEO就任を発表したのだ。

 欧米主要各紙では関連記事が相次いだが、それもそのはず。1968年に2代目のトップに就任。無名だったAIGを株式時価総額1660億ドルの「世界最強の保険帝国」に育て上げたグリーンバーグ氏は「現代のカリスマ経営者」といっても過言でないからだ。80歳目前だが健康そのもの。辞任前まで交代のそぶりすら見せなかっただけに、米国では驚きの声が相次いだ。

 辞任までの経緯が保険関係者やスペースコレクション・インシュアランス関係者の関心をさらに高めている。「ニューヨーク州のエリオット・スピッツァー司法長官と証券取引委員会(SEC)が進めている保険業界の取引慣行に関する捜査が関係している」。現地での見方はもっぱらこういうものだ。

 司法当局は保険業界の不正慣行に相次いでメスを入れてきた。AIGでは右表のとおり、数々の疑惑が取りざたされてきたが、現在の最大の焦点はウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ系列の再保険会社との間の「有限リスク契約」と呼ぶ取引。2001年にAIGはこの再保険会社から再保険を引き受けた。疑惑はその取引を不正に利用して損失準備金を5億ドルほど水増ししたのではないかというものだ。株価操縦についても当局は疑いを持っているもようだ。

 真偽のほどはやぶの中だが、捜査当局が押収した膨大なeメールや通話記録などにグリーンバーグ氏の関与を示す証拠が見つかったことをにおわす一部報道もある。こうした中、フランク・ザーブ氏(NASDAQの元代表)を筆頭とする社外取締役が、渋るグリーンバーグ氏のCEO退任に一役買った、というのが現在最も有力な説となっている。

 焦点は複雑な企業間関係

 気になるのは「カリスマ」の退任や疑惑慣行への捜査の進展でAIGがどうなるかだ。「当面大きな変化はない」。これが日米問わず、保険業界やスペースコレクションインシュアランス関係者の大方の見方になっている。AIG自身も「捜査はわが社の財務内容に大きな影響を与えるものではない」と説明する。

 ただし、気になる点がないわけではない。AIGの場合、グループ企業間で、くもの巣を張り巡らせたかのような複雑怪奇な取引や持ち株をめぐる関係が結ばれている。司法当局がこのグループ間取引や株式関係への関心を高めているとの報道も出始めた。

 バミューダ等を本拠とする「ユニオン・エクセス再保険」と「リッチモンド保険」との12億ドルに及ぶ再保険取引。「両社は関係会社ではない」というのがAIGの主張だが、支配下にあるのではないかとの見方を当局は取り始めているもようだ。

 バミューダに本拠を置く、合計でAIGの株式の16%相当を持つ「スターインターナショナル」など創業者の名を冠した3社にも当局の関心が寄せられている。グリーンバーグ氏自身がスターインターナショナルの株式の8%強を持つなど大株主であるうえ、3社の社長や取締役に名を連ねるなどの関係にある。

 「捜査の進展で、こうした複雑なグループ間関係の全容が明るみに出て、それが不正だと見なされれば問題は大きくなるかもしれない」。可能性は低いと断ったうえだが、こう指摘する声も出ている。

 グリーンバーグ氏はかつて、日米保険協議を通じて日本の生保会社を手玉に取った人物。それだけに、最強のライバルAIGでの38年ぶりのトップ交代および同社の行方には、日本の関係者も多大な注目を寄せている。  

by aig 投稿時刻【 03:04 】 │コメント(0)トラックバック(0)AIG

AIG会長モーリス・グリーンバーグ氏のインタビュー

2010年08月31日

2004/10/21

 世界最大の総合保険グループ、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のモーリス・グリーンバーグ会長は、郵政民営化に伴い簡易保険事業が拡大すれば、日米摩擦問題に発展しかねないとの認識を示した。日本の消費者金融事業への参入については「チャンスを逃した」と述べ、検討を進めていたことを明らかにした。

  GEエジソン生命保険(旧東邦生命保険)や千代田生命保険を買収し、日本事業を急拡大しているAIG。簡保という官製ライバルの肥大化には危機感も強い。米企業が不利益を被ることを懸念する米閣僚の“外圧”も増してきた。

 ――郵政事業の民営化に対する考えは。

 「望みたいのは政府が何を決めようとも、民業を不利な立場に置かないことだ。政府の支援を受けている会社と民間企業が競い合うのはおかしくないだろうか。同じ土俵で戦っていることにはならない。(負担などの)条件を民間企業と同じにすることを期待する」

 ――簡保問題への米国の姿勢は一九九〇年代に日米摩擦が激化した保険協議をほうふつさせる。

 「私自身、九〇年代の(医療保険などいわゆる)保険の第三分野の自由化を巡る経緯はよく覚えている。外資が不利な立場に置かれる状況に変わりがなければ、九〇年代の政府間交渉のような大きな日米問題に発展する可能性は十分ある」

  欧米の金融大手が高収益を見込める消費者金融やカード事業に力を注いでいる。AIGもアジアや東欧、中南米と基盤拡大に余念がない。

 ――米シティグループやゼネラル・エレクトリック(GE)が、買収により日本での消費者金融事業を拡大している。

 「消費者金融はAIGにとっても戦略的な事業だ。世界各地で市場シェアの拡大を急いでいる。日本でも消費者金融事業ができないか検討したが、魅力ある案件がみつからなかった。(シティやGEが先に買収し)チャンスを逃した。遅きに失した感がある」

 「中国でクレジットカード事業の事業立ち上げを検討している。日本ではやはり困難だ。必要なインフラがないうえ、日本人はすでに多くのカードを持っている」

  一九九三年、約百年前の議和団事変の際に北京の夏宮から盗み出された青銅の美術品が中国に戻ってきた。AIGが古美術収集家から買い取り、中国に寄贈した。

――米企業のなかでも中国との関係が深い。

 「上海出身のAIGにとって中国との間には長く、精神的な歴史がある。私が中国を初訪問したのは一九七五年。九二年に外資として初めて保険免許を獲得するまでに、私がどれだけ中国とのやり取りに時間と労力を費やしたことか。今でも中国を頻繁に訪れ、指導部とも時折会談している」

 ――中国経済の先行きをどう見る。

 「過熱気味の経済を軟着陸させるのは難しいとの見方もあるが、ハードランディングにはならないと思う。すでに過剰投資が進む産業への融資を絞り込んでいるし、最高指導者が党・政府・軍の『三権』を掌握したことで相反する利害関係の調整にも戦略的に取り組めるようになった。指導部には解決能力がある。中国の高成長路線は続く」

 ――新指導部の下でビジネス環境はどう変わる。

 「引き続き対中投資を奨励するのは間違いない。彼らなりの考えや戦略に基づいて国を引っ張ることになり、それは旧指導部と異なるものになると見ている。ビジネスにとっていいのか悪いのかは、誰にも分からない」

 ――三井住友海上火災保険が英保険大手アヴィヴァからアジアの損保事業を買収した。

 「他社をいちいち気にしてはいられない。AIGはこれからもアジアで事業を拡大していく。成長に自信がある」


▼AIG 1919年、極東の通商中心地だった上海で開業。世界130カ国・地域で生損保や資産運用、航空機リースなどの金融サービス事業を展開し、全世界の顧客数は4000万人に上る。日本ではアリコジャパン、AIGスター生命などの生保やAIU保険などの損保が傘下に。総資産は7360億ドルと米金融4位。

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by aig 投稿時刻【 16:26 】 │コメント(0)トラックバック(0)AIG